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環境保全事業INDEX
 100年構想のための具体的計画(2015年作成)PDF ファイル

1.構想策定の趣旨  

 登別市ネイチャーセンター「ふぉれすと鉱山」は、人と自然のふれあいを通じて市民の自然に対する意識の高揚を図るとともに、自然環境学習や野外体験学習等を推進し子どもたちの豊かな心や生きる力を育むため設置されました。 

平成14年(2002年)4月に開所以来、市民のみならず近隣市町の自然体験活動の場やレクリエーションの場として、自然愛好者や団体グループのほか、幼児から高齢者までさまざまな来訪者があり、鉱山町の森林の中で楽しむ姿がみられます。加えて、積極的な「ふぉれすと鉱山」事業の展開により鉱山地区の森林や自然環境を題材に児童や生徒が環境学習を行う機会も増えています。  

 平成15年には「もっと身近な自然にふれあいたい」「森に関わりたい」という市民からの熱い要望に応え、登別市がふぉれすと鉱山に隣接する森林7ha(以下、「ふぉれすと鉱山の森」)を購入しました。この森林は保安林に指定されており、購入と同時に、北海道の治山事業である「共生保安林整備統合補助事業」が動き出しました。これに関連して、市民組織である「森づくり懇話会」が立ち上がり、その意見をもとに、同事業が平成17年度から始まりました。

 一方、鉱山地区の歴史を振り返ると、硫黄や金、銀、銅の採掘や精錬などに伴う森林の伐採などの影響で、鉱山地区の自然環境は大きなダメージを受けましたが、閉山後の時間の経過とともに、人々の努力により、自然環境は再生しつつあります。

今後、森林の整備や保全には長期的な視点が必要であるとの考えから、人々の営みを映す歴史的景観を踏まえ、100年の時間を意識した変わることのない、次代に引き継ぐための構想として、「ふぉれすと鉱山流里山(※1)づくり構想」と銘打って、策定します。

 

2.構想の基本的な考え方

本構想は、ふぉれすと鉱山の設置目的と里山の意義を踏まえるとともに、ふぉれすと鉱山周辺や鉱山地区の適切な森林の整備・保全を図り、登別市をはじめとする行政機関と市民との協働による森づくりを目指すため、基本的な考え方を示したものです。

本構想では、ふぉれすと鉱山をとりまく森林を二つに区分し、「ふぉれすと鉱山の森」7ha(市有地)=入門編の森、「鉱山地区の森」(民有地、国有林を含む)=達人の森とします。

両者ともにふぉれすと鉱山設置の目的を達成するための森であることや森へ関わることは市民とともに計画され、その実施者が市民であること、そして、森での活動は科学的に裏付けられた森林生態系の考えに基づいて行われることを基本とします。

 「ふぉれすと鉱山の森」は、手をいれず、また立ち入ることなく放置し原生的な森への復帰をめざす森ではありません。自然入門編の森であり、いつも多くの人の手が入る市民参画の森と位置づけます。

「鉱山地区の森」は、「ふぉれすと鉱山の森」で培われた自然への理解や自然活動技術の更なる向上のための達人の森であるとともに、所有者の理解と合意のもとに活動が行われる森とします。

 

3.ふぉれすと鉱山流里山づくりの将来の姿

今後100年の大計として次のようなことをイメージしました。

【ふぉれすと鉱山の森地区】

@ 市民の自発的な活動促進の森

   市民が、ふぉれすと鉱山の森へ愛着を持ち、そこから自然に興味を持つきっかけとなるよう、森の手入れを促進する場として活用します。市民の気持ちの中に放っておけないと思える、いつのまにか手入れしたくなる森を目指します。

A 市民のレクリエーションの森

  森での作業だけではなく、遊びの森を目指します。

森の中を走り回れたり、木登りやつる遊びができたり、桜、紅葉を愛(め)で俳句の会が催されたり、自分で薪を集めるサウナ小屋があったりなど、みんながさまざまに楽しめる森を目指します。

B     青少年の体験学習の森

市民の、特に青少年の健全育成のため、森林を活用した体験学習の場として、活用します。

例えば、炭焼き、きのこの栽培、伐採体験、林業体験、ツリーハウスでの田舎暮らしを体験できる場などが挙げられます。森は人々の心に大きな影響を与えます。森の中にいるだけでもよい効果があります。森の中で学べる森の教室スペースをつくります。

C 五感を使った環境教育の森

  訪れる市民が、五感を使って楽しめる森を目指します。

例えば、栗などの食べられる果実のなる木や山菜と言われる野生植物の畑を作ります。美しい花を楽しんだり、木の香りによって木の種類を知ることができる森づくりをします。

D 季節感が感じられ、癒される森

季節感が感じられ、癒される森を目指します。木立の中に散策路をつくり、四季の移ろいを愛(め)でる森などを目指します。

E 木材の活用・木育(※2)の啓発の森

木材資源の利用を実感し、再生できる森林資源について考える森をつくります。

例えば、木のおもちゃなどのクラフト材料を採取する森、樹木の苗木つくりから植林とその手入れ、森の生長過程をみることができる森、そして伐採木の利用という一連の流れのわかる森づくりを目指します。

F 多種多様な生き物に出会える森

セミやクワガタがいる森や野鳥・動物たちのえさとなる木がある森、クマゲラが営巣できる森、生き物にふれあい採集できる森、爬虫類・両性類などが息づく森が挙げられます。また、樹木園的な要素を持つ森や木の年齢がみられる森、森の移り変わりが感じられる森など植生も多様な森を目指します。

G 川とのかかわりが感じられる森

    森と川とはとても深いつながりがあります。渓流の音に耳を傾けられる場所、沢の音を楽しめる場所があったり、自然の小川があったり、散策路につり橋をつくったり、川と森のつながりを体感できる森を目指します。

 

  【鉱山地区の森】

@     市民の自然体験の森

鉱山地区の森もふぉれすとの森と変わりなく広く市民の自然体験の場とします。親と子と孫が一緒に遊べる森、世代間で交流できる森を目指します。

A 自然に親しめる森

  既存の林道も含め、新しく登山道をつくることで鉱山地区の自然に親しめる可能性を広げます。巨木を見に行くトレイル(※ふみ跡や足跡の意)、川沿いを歩く長いトレイル、大きなミズナラを見に行くトレイル、かつての索道の跡をたどるトレイル、大峠までのトレイル、壮瞥町黄渓へつながるトレイルなどが考えられます。このトレイルを使って、冒険をしたり、探検キャンプを実施したり、昔の坑道跡を探り当てる道として活用していきます。また、アイヌ語地名の看板をつけたり、みんなで登山道をつくったりなど作成のプロセスも楽しめる場とします。

B 山からの恵みを楽しむ森 

 鉱山地区の森は、林産物の恵みに富んでいます。山菜・きのこ採りを楽しんだり、樹液とりを楽しんだりします。

C 癒される森

  鉱山地区の森を歩くことで元気がもらえたり、メンタルな病気が軽快したりするなど、森林療法を活用する森とします。

D 生態系への理解

  フクロウが住める森など、生態系への配慮や理解を行います。

E 自然への理解

  手を加えない森の観察の場としても活用します。倒木更新がみられたり、凍裂などの自然現象を観察したり、みられるかもしれないし、みられないかもしれないという自然を理解する森とします。

 

 以上のことを別紙の体系図にまとめました。

4.構想の期間

 本構想は、登別市総合計画・基本構想(平成8年策定(※3))及び登別市森林整備計画(※4)に対応し、ふぉれすと鉱山周辺や鉱山地区の森林の100年後を想定した期間とします。

 

 

 

【参考】

※1 里山  里山の定義については必ずしも確定していないが、一般的には日常生活及び自給的な農業や伝統的な産業のため、地域住民が入り込み、主に植物を資源として利用してきた山林。生態的には地域の原植生ではなく、植生をかく乱、人為により維持されてきた森林植生のことです。このように地域の人手が途切れることなく入る森林のことをイメージして里山としました。また、森林の管理目標として原生的な森林の再生が掲げられることがしばしばあるが、ここでは採取、手入れなど市民の手が多く関わり、人の目的にあった森林植生への誘導、管理という意味をこめて里山という用語を用いています。

※2 木育(もくいく)  子どもをはじめとするすべての人が、「木とふれあい、木に学び、木と生きる」取り組み。木育が目指しているものは、子どもの頃から、木を身近に使っていくことを通じて、人と木や森との関わりを主体的に考えられる豊かな心を育むことです。2004年より北海道が進める政策のひとつ

※3 登別市総合計画・基本構想〜「自然とともに暮らすまち」

(点描)【豊かな自然】・鉱山地区は、自然環境教育の場として整備され、自然体験と自然学習を求める人たちが遠くからも訪れています。・拠点施設のネイチャーセンターでは、市民ボランティアのレンジャーが活躍しさまざまな自然教育プログラムが提供されています・動植物、気象、天体、地学などを自然体験の中から学ぶ教育システムと環境づくりがすすんでいます。

※4 登別市森林整備計画 

3 造林から伐採に至る森林施業の推進方策「鉱山町のネイチャーセンター周辺地区においては、残された里山林を保全するとともに地域住民の憩いの場として森林の保全・保育を積極的な整備を推進することとします。」、4「森林の総合利用の推進に関する事項「鉱山地区のネイチャーセンター周辺については、森林保護及び育成するために広葉樹を中心とした植栽を行うとともに、森林公園の整備を行うこととします。」、5住民参加による森林の整備に関する事項「(3)青少年の学習機会の確保に関する事項 鉱山地区では、地域住民・市民団体・学識経験者などと連携を図り、森林をフィールドとした自然学習や自然に親しむ場などの整備を推進します。」

 
 
 
 
 
特定非営利活動法人登別自然活動支援組織モモンガくらぶ・登別市ネイチャーセンター「ふぉれすと鉱山」
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